2022-09診断トリプル使用構築

パーティ

 


バクーダバクーダナイト(ハードロック)

かえんほうしゃ/ねっぷう/だいちのちから/まもる

ドータクン@オボンのみ(たいねつ)

ラスターカノン/くさむすびトリックルーム/じこあんじ

ドクロッグきあいのタスキかんそうはだ

ねこだまし/けたぐり/ダストシュート/フェイント

オーベム@メンタルハーブ(シンクロ)

サイコキネシス/シンプルビーム/トリックルームひかりのかべ

ハリーセン@くろいヘドロ(いかく)

ねっとう/ちいさくなる/たくわえる/まもる

ニョロボンこだわりスカーフ(ちょすい)

さいみんじゅつ/アンコール/たきのぼりかわらわり

ぽけっとふぁんくしょん!



【構築選択】

メカトルさん主催の診断トリプルバトルに参加したときの構築。診断名のやたら長い文字列は「ニンフィア」「メガガルーラ」のSHA-256ハッシュ値である。どちらも引けなかった。
結果は2勝3敗で予選落ち。予選落ちした人間の記事にどれくらいの意味があるのかは一旦置いておいて反省会記事である。
【募集記事】秋の診断トリプル大会2022【トリプルバトル】 - 時空アンサンブル
【参加者向け】診断トリプル選択構築・フレコ一覧 - 時空アンサンブル

構築の選択肢は
メガプテラジバコイルブニャットバルビートワルビアル、ブースター
メガバクーダドータクンドクロッグオーベムハリーセンニョロボン
の2択。
S操作枠は概ね追い風とトリルの2択で、これらがかち合った場合に基本的にトリル側が有利であること、あとはトリパ使ったことなかったのでちょうどいい機会だと思ったことからトリルが使用できる②を選択。

【事前予想】

とりあえず目標はブロック予選突破。メタを尖らせすぎずにパーティの形を保ちつつ、ブロック内の勝率を伸ばすことを目指した。
特に意識したのは
・トリル以外の勝ち筋を通す。初手ではなく立ち回りの中でトリルを通しに行く
 メガバクーダは大会全体でも最上位クラスのトリルエースであり、相手の意識はそこに向かざるをえない。
 特に追い風構築はトリルを止めるためにリソースを使う必要があり、そこが大きな隙になる。また構築に制限がかけられている都合、2手目以降常にトリルを止められる盤面を維持できるケースは少ないはずである。
ドクロッグをなるべく初手に置かない
 ドクロッグはブロック内の猫騙し要員の中ででSが2番めに遅い。特にお互い初手で何を通すかを主軸に考えるルールにおいて相手の猫より遅い猫を初手に置くことに価値はない。

ということでトリル以外の勝ち筋として選択したのは小さくなるハリーセン+シンプルビームオーベム+じこあんじドータクン。トリルバクーダハリーセンの両方に刺さるポケモンはブロック内に存在せず、トリルを止めるために使った1ターンで単純小さくなるを積むことで大きなアドバンテージを得ることができる。
また1度でも積むことで無限の可能性を持てる小さくなるは、「今日の人」になりさえすれば勝てる大会において大きな価値を持つと判断した。
そして開始5分前にトリルも小さくなるも吠えるに弱いことに気づいた。ダメじゃん。ダメでした。

【個別解説】

メガバクーダ  175-x-123-216-125-22(れいせい)
HCベースのテンプレのやつ。
「トリル以外の勝ち筋」で圧をかけて2手目以降にトリルを通し、暴れまわる…はずだった。吠えるに弱すぎたため叶わなかった。
それに加えてトリルエースを立てるという行為があまりにも苦手すぎたためいらん割を食いまくってしまった。ごめんね。
単体性能は十分で、トリル化で動きさえすれば強かった。動きさえすれば。


ドータクン  174-x-136-144-137-47
冷静HC。
特性は耐熱一択。ルールの構造上地震は事実上存在せず、かつブロック内に炎打点が復数存在するため。
オクタンやサメハダーを意識してくさむすびを採用。サイコキネシスは打つ相手が居ない。
トリル要員であり自己暗示により勝ち筋にもなる、この構築の要石。
頑張って耐えてトリルを貼ったり自己暗示から頑張っていっぱい避けたり、期待に応えてとにかく頑張ってくれたポケモン
耐熱で良かった場面しかなかったし打点が出て助かった場面が多めだったので配分に文句はない。


ドクロッグ  159-158-85-x-85-150
陽気AS。
一致技2つ、ねこだまし、フェイントで4枠。守るが欲しかったが切る技がなかった。
良くも悪くも想像した通りの使い勝手で、想像した通りの活躍。
中途半端な素早さなので初手に置きづらいが頼りない耐久をしているため後投げも積極的にはしたくない、なんとも歯がゆい感じのいきもの。
猫騙しができるだけで偉いのは間違いないのだが、中途半端な素早さ、普段の100倍くらいいらないけど指数上持たせておきたい毒打点などの要素がどうにもルールと噛み合わない。
半端な素早さが致命的で、選出を考える時間が長い≒初手行動を事前検討しやすいはずであるのに、相手の猫騙しを止めることができないため安定択を事前に見つけることにあまり寄与してくれない。
もう一人猫騙し要員がドクロッグより遅い人がブロックにいればまた違ったかもしれない。


オーベム  182-x-95-145-115-101
おくびょうHS。なんでこんな狂った配分かというとハリーセンの上からシンプルビームをするためである。
満場一致文句なしの戦犯。予選5試合を通して2回しか技を撃っていない。なおシンプルビームは1度も使っていない。どうなってんだ。
そもそもドクロッグとかいう頼りない猫騙し要員を抱えている以上初手でオーベムが動ける可能性はあまり高くない。逆にハリーセンは比較的動かしやすい。するとどうなるかというと、シンプルビームを撃たないままハリーセンはとりあえず小さくなるを押すことになるのだ。
シンプルビームは必中技ではないため、小さくなったハリーセンに撃つことは基本的にない。
ということでできあがるのはなんか脆い暇そうなオーベムなのである。
つまり5対6で戦ってるようなもんで、それに加えて事前に用意したギミックを使えない状態。そら勝てん。
ちゃんと耐久に振っておけば色々耐えてトリルする択があっただろうし、シンプルビームを切っていれば守るで勝機を見出す試合もあったかもしれない。
予選落ちに最も寄与した枠。ギミックは事前に回しましょう。


ハリーセン  172-x-138-58-76-100
わんぱくHB。Sは最速オーベム-1まで落としてある。
性格を間違えて育成していたしそのことに1戦目が終わるまで一切気づかなかった。にも関わらず獅子奮迅の活躍を見せたこの構築のMVP。
小さくなる、蓄えるととりあえずで守る。攻撃技は熱湯。鋼枠がほとんどの構築に存在するためどくづきは採用できない。
オーベムと同じく事前にギミックを回しておけばと後悔はあるもののハリーセンについてはここまで活躍した上でまだ伸びしろがあるのかという対照的な評価。
シンプルビームなどなくてもめっちゃ積めたし、性格も個体も間違えたせいでCが低くなんかダメージ足りなくて負けたっぽい試合もある。守るタイミングがあまりなかったので身代わりの方が勝利に寄与できただろう。非常に悔しい。
初手でトリルを止める動きをしてきた隙で小さくなる戦術自体は大当たりで、基本的にノーマークで小さくなれたし大体の試合で(結果はともかく)勝ち筋を担ってくれた。
何よりトリプルにおける小さくなるの可能性を感じることができた。滅びがほぼ存在しないルールだったからというのはもちろんあるけれども。
トリル共々吠えるに弱いという点も、吠える対象をバラつかせつつ場を荒らすこと、荒らし続けつつこちらの残数が減れば吠えられなくなることでギリギリ克服できていた。
じゃあなんで勝てなかったのかというとまあオーベムのせいだろう。考察不足というより実戦経験不足。特にギミックパはほぼ扱ったことがないしエルテラすら禄に扱えない人間であるので、やはり事前に回してみるべきだった。


ニョロボン  170-147-116-x-111-128(ようき)
Aめいっぱい、Sをスカーフ込みメガピジョット+1まで振って残りH。
同ブロックにメガピジョットがいたためスカーフ催眠術要員となった。
なんのかんの頑張っていたが技の威力が足りない。催眠の命中60も足りない。自由枠って書いてあるけど不自由がすぎる。
催眠術はそれなりに当ててくれたしそこそこ長いターン眠らせてくれたので偉くはあるのだが。
耐性の補完には優れているので、もっとサイクルを重視する立ち回りをすればよかったかもしれない。


【反省】

まず根本的に、ギミックパもトリルパも性に合わない。裏択考慮しながら動かないといけないのでギミックなんか一生決まらない。加えて猫騙し要員のSが相対的に遅かったため、初手をどうするかで非常に困った。
そしてトリルと小さくなるで2種類の勝ち筋を据えたものの、どっちも吠えるに弱いことに気づかなかった。同ブロック内のポケモンを眺め、バクーダハリーセン両方に通るポケモンがおおよそ存在していないことから組んだのが始まりであり、共通して刺さる技がある、という視点に及ばなかったのだ。せっかくだしギミックパ組むぞーわーいとか言ってる場合ではなかった。
更に何より事前に回して置かなかったこと。
通常使うのがスタン系のパーティであり、この手の制限ルールで組むスタン構築は通常のトリプルフリーで対戦してもあまり参考にならないことが多い。メガガルーラだのギミック特化構築だのにボコボコにされるだけだし。
しかし今回はギミックパ。初手でどう動かすか、決まるパターンと決まらないパターンはどういうものがあるのかを見るだけであればトリプルフリーの構築相手でも十分に試すことができたのだ。数戦回せばシンプルビームなど決まらないこと、シンプルビームなしでもハリーセンで勝ちにいけることは分かったはずである。
総じて、大枠は間違っていなかったが細かいところが甘かったのだと思う。


【おわりに】

結果は予選落ち、構築に納得はいかずと散々な結果でこそあったものの、考察、対戦いずれも非常に学び多く楽しい大会であった。
とくにこういう機会でも無いと組もうと思わないトリル系統、ギミック系統の構築を触ることができたことは大きな収穫である。
主催のメカトルさん、対戦して頂いたカナズミブロックのみなさま、そして大会参加者のみなさまに大いなる感謝を。