構築
【サマリー】
せっかちDSマンダが使いたいと思い、メガ枠をサポートに使う分強力なアタッカーを探したところグラゼルネを思いついたため構築、調整を試みた。
アタッカー+サポートの組み方は構築立ち回りともに難しく、特に適当にサポートを詰めた結果トリパに勝てないなどの惨状が見られたが最終的にかげふみゴチルゼルでボードをロックしてこちらの動きを通すこと強力であることに気づけた。
構築理念が当初から大きくそれてしまったこと、またGSルールの調整が困難であることから凍結する。
【構築】
ポケモン | 持ち物 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
グラードン | べにいろのたま | だんがいのつるぎ | ほのおのパンチ | ふんか | まもる | ひでり |
ゼルネアス | パワフルハーブ | ジオコントロール | ムーンフォース | マジカルシャイン | まもる | フェアリーオーラ |
ボーマンダ | ボーマンダナイト | すてみタックル | ハイパーボイス | おいかぜ | まもる | いかく |
カポエラー | ラムのみ | インファイト | ねこだまし | フェイント | ワイドガード | いかく |
ゴチルゼル | オボンのみ | サイコキネシス | よこどり | トリックルーム | いやしのはどう | かげふみ |
モロバレル | きあいのたすき | イカサマ | クリアスモッグ | きのこのほうし | いかりのこな | さいせいりょく |
グラードン 200-210-161-108-114-114(いじっぱり、非理想)
ゲンシ時 200-243-181-153-114-114
ボーマンダ 179-156-90-131-132-157(せっかち)
メガ時 179-166-135-141-142-179
ゼルネアス 233-x-117-176-116-140(ひかえめ、非理想)
カポエラー 157-116-132-x-154-96(しんちょう)
ゴチルゼル 175-x-118-115-178-85(おだやか)
モロバレル 219-x-105-105-132-31(なまいき)
【個別解説】
グラードン 200-243-181-153-114-114(ゲンシカイキ)
Sを準速バンギ抜きまで振り、残りはHA。なんか理想よりだいぶ個体値が低い。
ゼルネアスが特殊なのでこちらは物理。一致技2つとせっかくトリプルなので噴火。
炎・地面の技範囲で困ることが時々あったので噴火ではなく岩石封じや岩雪崩のほうが良かったのかもしれない。
つよかった。
ゼルネアス 233-x-117-176-116-140
最速ドーブル抜き、C11n、残りを耐久に。
テンプレの技構成。
あまりにも経験値がなく、使い方が全くわからなかった。GSルールとして戦うことができれば強さがわかるのだと思うがそんな機会がなかなか訪れない。機会がないので経験値が得られず、結局よくわからないまま回していた。勝利への寄与はほぼなかったように思う。
ボーマンダ 179-166-135-141-142-179(メガ)
参考文献を参照。構築の起点、使いたかった枠。
本来の相方であるZジャラランガ的な生き物を探した結果グラゼルネになったのだが、グラードンもゼルネアスもジャラランガではなかった。
もっというとトリプルバトルにジャラランガは存在しないのかもしれない。
紆余曲折あった結果当初の構築からどんどん離れていき、初手に投げて追い風をすることがそもそも多くなかった。中途半端な高速削り要員になってしまっていた感は否めない。
トリプルバトルを初めて以来ずっとメガガルーラを握ってきたが、端を狙えるかを度外視しても飛行打点自体が強力であり、上述の反省点を差し引いても高いすばやさから範囲技、単体高打点技の両方を放てるメガボーマンダの性能もとても高いものだった。
捨て身ハイボ両立の使い勝手は上々で、火力不足を感じることもなかったため追い風要員として他の構築に組み込んで行きたい。
カポエラー 157-116-132-x-154-96
Wikiに乗っていたテンプレ配分。サポート枠として採用のため耐久重視。
一致打点のインファイト、サポート性能重視で猫騙し、範囲技を通すためのフェイントと便利なワイドガード。
GSルールだと出番が増えるらしいので平成のガオガエンなんだと思われる。
ゼルネアスの補助をすることを考えていたため威嚇と猫騙しが欲しく、かつグラゼルネの範囲技を通すためにフェイントがほしかったため採用。
ゴチルゼルと並べたときのフェイントがとにかく強力で、処理したいポケモンをほぼ確実に処理でき、ゲームプラン構築に大きく寄与してくれた。
今回の構築ではグラードン、ゼルネアス、ボーマンダと高い打点を有するポケモンがいるため、カポエラー自身の削り性能がなかったとしてもフェイントで守ることを許さないだけで十分だった。
ゴチルゼル 175-x-118-115-178-85
精神安定のためH16n-1、Dめいっぱい、残りB。
一致打点のサイコキネシス、主にトリル返しを想定してトリックルーム、強力なエースが立つ構築なのでいやしのはどう、せっかくトリプルバトルなのでよこどり。
他の構築を使っていたら強そうだったため流用してきた。
とにかく強かった。スタンダート系、天候系の相手に対してはサイクル戦を許さず、処理したいポケモンを処理したいときに処理することを担保してくれる。ギミック系のパーティに対しては初動3体からの交換を縛ることで相手の選択肢を狭め、こちらの選択を通しやすくすることができる。トリックルームによるS操作、いやしのはどうによるエースの回復とほぼ腐ることがなく八面六臂の活躍を見せてくれた。
よこどりは経験値不足ゆえあまり活きる場面がなかった。隣のグラードンで殴りながら適当によこどり連打していたが隣がグラードンでなかったら絶対許されない動きだと思うので普通の構築であれば守るなどで良いのかもしれない。
モロバレル 219-x-105-105-132-31
H3n、D11n、B残りにしてBをいい感じに。
ほぼ確定枠のきのこのほうしといかりのこな、GS意識でイカサマ、あると何かと便利なクリアスモッグ。
トリル耐性が欲しかったこと、粉によるゼルネアスサポートを見込んで採用。
8世代で見かけた襷バレルが強そうだったので持たせてみたが、GSルールとして戦うことがなかったためあまり活きなかった。イカサマについても同じく、イカサマで良かったことは特になかった。悲しい。
このポケモンもゴチルゼルとの並びが強く、トリル後に胞子をバラ撒いているだけで後続のエースを出させないまま適当に時間をつぶすことができた。交換により胞子を受ける動きも許さないため、眠らせたい相手を眠らせる事ができるのも強力。
大局を見据えて誰から眠らせるか、粉と胞子どちらを打つべきかを判断しないといけない場面が多く、練度を試される生き物でもあった。
ゼルネアスをサポートすることは一度としてなかったが、アンチトリル性能、胞子による荒らし、粉による詰め筋の確立、再生力によるサイクル適正と私の思考に合致する性能をしており本構築でも1,2を争う活躍を見せた。
【構築の経緯】
DSメガボーマンダが使いたい、というところからスタート。
メガ枠をサポート方向に寄せるため、それを補完するだけの性能を持ったアタッカーの採用が求められる。
元の構築ではZジャラランガを採用していたが、範囲攻撃を行いながら能力を上昇させることは6世代では困難である。
ビーストブーストは存在せず、自信過剰や天の邪鬼は弱そうな生き物しかおらず、ウルガモスで炎の舞してもしょうがない、と悩みながらリストを眺めていたところ、非メガ枠でありながら強力な攻撃性能を持つポケモンを発見した。
グラードンとゼルネアス。つよそう。
ということで事実上のジャラランガを手に入れ、ボーマンダ、グラードン、ゼルネアスが固定。残りをサポート枠にして選定することに。
残り3枠はカポエラー、化身ボルトロス、モロバレルの3枠からスタート。この3枠の場合あまりにもサポートポケモンが多く(サポート3.5枠、殴れる人2.5枠)立ち回り及び私の精神状態に異常をきたしたため霊獣ランドロスを採用するなど紆余曲折。
トリル相手に勝てない、ドーブル相手に勝てないなどの問題が非常に深刻で、そもそもギミック系相手の立ち回りに私自身が不慣れであることを抜きにしてもあまりによろしくない状況で色々試していたところ、ゴチルゼル、モロバレル、カポエラーの3枠で大体のトリル含むギミックパに対応できるのではないか、というところに行き着く。
ゴチルゼルにより交換択を封じる、かつトリル返しの択を有することで相手の理想の展開を阻害しつつ、モロバレルによる遅延を行う。エースを立てられた場合もカポエラー-モロバレル-グラードンのような並びを作ることでワイドガードで2体処理されることを防ぎ胞子もしくはグラードンの攻撃のどちらかを確実に通す盤面を構築したりなど、「立ち回りで頑張る」ことに違いはないが頑張れる度合いが大幅に上昇した。
ゴチルゼルを採用したことで副次的に処理できる相手を逃さず処理できる性能を手に入れ、グラードンとの有利対面から逃げることを許さずそのまま処理し、数的優位を作って詰めるなど、存在しているだけで強い特性の恩恵を十二分に活かすことができるようになった。
サポート枠が多いことによる決定力の低さや盤面構築の困難さも、有利な状況でボードロックしてエースが役割を遂行すれば良いというシンプルな動きにより解決。非常にスマートな構築となった。
【反省】
・DSマンダである必要が特にない
・ゼルネアスが生きていない
・グラードンもゼルネアスもジャラランガではない
というのが主要な反省点。
ゴチルゼルやモロバレルの強さ、カポエラーの利便性を知ることができたため収穫は上々であるのだが、構築の起点となったDSメガマンダの強みが今ひとつ不明である点や、グラゼルネのグラゼルネとしてのパワーを十分に把握できなかった点は反省として残る。
特にゼルネアスについては顕著で、ゼルネアスのおかげで勝った試合は1つとして無いように思う。これは通常の構築であればゲンシグラードンの数値のみで攻撃性能が十分足りることが大きく、基本的に相手の初動を止められず敗北一直線であるためゼルネアスを出しても何も関係ない試合と、グラードンで制圧しきれるためゼルネアスを出すまでもない試合のいずれかになることがほとんどであった。
加えて言うのであればZジャラランガの「全体攻撃しながら全能力を上昇させる」という性能が結局のところ唯一無二のものであり、始めから全能力が上昇しているようなステータスで全体攻撃を放てるグラードンや能力を無法なレベルで上昇させた後に全体攻撃を放てるゼルネアスであっても互換の効く性能ではないのだと思う。
ジャラランガではないひとたち。
ジャラランガより強いか弱いかはさておいても、ジャラランガが担っていた枠にそのまま入れることができるかというと疑問符がつきまとう。
ダブルバトルとトリプルバトルでは盤面に存在するポケモンの数も、勝つために倒さなければならないポケモンの数も異なっており、そういった面でも追い風で盤面を整えてエースの動きを通せば勝ち、というダブルバトルの戦術をそのまま持ち込むことには無理があった。やはりトリプルバトルにZジャラランガは存在しないのかもしれない。
また、根本的な問題として、GSルールの調整をするという行為が困難すぎるというものがある。2022年3月現在、GSルールで構築戦を行うことはこの上なく難しい。潜れる環境がトリプルフリーしかない以上、GSルールの相手とマッチングすることが非常に困難なのである。(この構築を回していて未だ当たったことがない)
グラードンの数値だけで大勢が決する試合であるとか、マンダカポゴチルバレルで相手の初動を崩してそのまま勝利する(=グラゼルネの部分はそこそこのアタッカーであれば何でも良い)試合が多く、そもそもとしてグラゼルネの圧力により相手の選出、行動が歪んでいる部分が多いと思われるため結局の所グラゼルネ構築としての完成度を高めることができないのである。かなしい。
負け試合にしても相手の初動、ギミックを止められず負けることがそこそこあったのだが、それを止められるように構築を改善すべきかどうかが判断できない。GSルールに存在しうる戦術であれば何らかの対策を構築に組み込まねばならないが、果たしてGSルールで戦う上で対策を要する動きなのかどうかがわからないのだ。こまる。
GSルールとして完成度の高い構築を組めたという実感はあまりない。かといってこれ以上使い続けても大きな収穫は得られないと判断したため、こうして記事にまとめることにした。(初手降参されたり、スタンパ的な並びをゲンシグラのパワーで蹂躙するのではお互いに得るものがなさすぎる。ギミックパにボコられることで構築及び立ち回りの練度は上がるが、結局どこまで対策するべきかを判断できない)
9世代でGSトリプルが公式ルールとして採用されることを願って、本記事の結びとする。