メガライボルトスタン調整録

パーティ

 


ライボルトライボルトナイト(ひらいしん

10まんボルト/ボルトチェンジひかりのかべ/まもる

ファイアロー@こだわりハチマキ(はやてのつばさ

ブレイブバードフレアドライブファストガード/ちょうはつ

ラティアス@ラムのみ(ふゆう)

おいかぜ/サイコキネシス/いやしのはどう/ほえる

ランドロス霊@とつげきチョッキ(いかく)

だいちのちから/めざめるパワー/とんぼがえり/がんせきふうじ

ギルガルドきあいのタスキ(バトルスイッチ)

シャドーボール/ラスターカノン/キングシールド/ワイドガード

ニンフィア@せいれいプレート(フェアリースキン

ハイパーボイスムーンフォース/まもる/でんこうせっか

ぽけっとふぁんくしょん!






【サマリー】

これが俺の結論メガライボルトだ!


【構築】
ポケモン 持ち物 技1 技2 技3 技4 特性
ライボルト ライボルトナイト 10万ボルト ボルトチェンジ ひかりのかべ まもる ひらいしん
ファイアロー こだわりハチマキ ブレイブバード フレアドライブ ファストガード ちょうはつ はやてのつばさ
ラティアス ラムのみ サイコキネシス いやしのはどう おいかぜ ほえる ふゆう
ランドロス とつげきチョッキ だいちのちから めざめるパワー氷 とんぼがえり がんせきふうじ いかく
ギルガルド きあいのタスキ シャドーボール ラスターカノン キングシールド ワイドガード バトルスイッチ
ニンフィア せいれいプレート ハイパーボイス ムーンフォース まもる でんこうせっか フェアリースキン


ライボルト  175-x-82-126-110-138(おだやか)
メガ時   175-x-102-156-132-168

ファイアロー  185-146-91-x-89-147(いじっぱり)
ランドロス  195-165-120-134-109-113(きまぐれ、非理想)
ラティアス  175-x-121-131-152-178(おくびょう)
ギルガルド  136-x-170-112-170-112(ひかえめ)
ニンフィア  201-75-99-165-150-80(ひかえめ)

【構築の経緯】

メガライボルトを使いたい。それが始まりだった。メガガルーラ以外のメガ枠を使う必要があるのかとは思いつつ、経験として使っておくのは悪いことではない。
マイナーメガ枠の中でも
・サンダーライコウボルトボルトの準電4体以外基本的に使うことのないでんき枠において、特性威嚇を有し速いSと一致ボルトチェンジ、更にバークアウトまで覚える唯一性から採用価値を見いだせること。
・6世代シングルで使ったことがあり、それなりに心得があること
・7世代においてはライボルトコントロールの形が幾度か結果を残しており、当時触った感触としても良いものだったこと
の理由からメガライボルトを軸に、コントロール方向での構築を組んで見ることにした。

第一号がこれ。

メガライボルトライボルトナイト(いかく・おくびょう)

159(108)-×( )-101(4)-187(252)-101(4)-190(140)

10万ボルト/バークアウト/ボルトチェンジ/まもる

ぽけっとふぁんくしょん!

シングルで使っていたものの流用であり、トレースケアのため特性がせいでんきになっている。配分はCめいっぱい、Sメガボーマンダ抜きで残り耐久。トリプルにおいてもとりあえずはこれで問題ないと判断。

並びは

過去組んだことのあるコントロール系構築での学びとライボルトコントロールの経験から、「かげふみでロックして威嚇とバークアウトでデバフばらまいてヒードランで詰める」構築を組んでいる。
しかしまあ勝てない。ダブルバトルと異なり3体のポケモンがボードに存在するため、耐性の貧弱な単でんきタイプ、ましてや並程度の耐久しかないライボルトではデバフを撒いている間に消耗しすぎてしまい、結果としてダメージレースに勝つことができないのだ。

ということで試したのが

の並び。
威嚇2枚のスタン方向に寄せつつメイン火力として威嚇と相性の良いニンフィアを採用することで相手を削り、鉢巻ハッサムライボルトの2体がサイクルで負担をかけつつスイーパーとなることで序盤中盤終盤隙のない動きを可能とする。
はずだったのだが、いまいち勝てない。ライボルトの脆さ、火力の絶妙な足りなさがどうしても足を引っ張る。サイクル戦を仕掛けに行っておいてライボルトのところからこちらのサイクルが崩壊していくさまは非常に悲しかった。

ならばと組んでみたのが

更に前のめりな雨構築。ライボルトのメインウェポンをかみなりにすることで火力を補強。スイーパーもライボルトに加えてハッサムファイローの3枚体制。怒涛の攻めで相手を削り切る。コントロールからスタートしておいてこれはもはやアグロになっているのはご愛嬌。
…これも勝てず。大きな問題として、まずニョロトノとルンパッパは初手で並べなければ最高出力が出せない。そしてメガライボルトも非メガ時の紙切れのような性能が原因で初手に置く(か死に出し)しかできない。つまりこの構築の初手はライボルトニョロトノルンパッパでほぼ固定であり、それ以外の初手にした場合にパワーが著しく低下してしまうのだ。ギミックパならともかく通常の構築でそうなるのは流石にダメ。

ここまで回してメガライボルトに対する不満としては
・非メガ時の後出し性能の低さ、及びそれにより初手出しを半ば強要される点
・耐性耐久ともに高くないため、消耗が激しい。
・バークアウトがとにかく弱い。バークアウトしたターンにこちらにかかる負荷が大きすぎてアドバンテージを取り返せないし、バークアウトする場合は盤面に残り続ける必要があるため威嚇役として動かせなくなる。
逆に光る点としては
・メガ枠で威嚇できるため、威嚇2枚の構築を組みやすい。
・威嚇枠であり0.7体分くらいの削り役性能と0.5体分くらいのスイーパー性能を持っており、サイクル適性がとにかく高い。

ということで、構築に求める点は「サイクル系の構築とし、威嚇はメガライボルトを含めて2体採用する」「メガライボルトへの負担を極力低減できる形にする」
メガライボルト自身の改善点は「後出し可能にする」「バークアウトしない」
という方針。
理想は繰り出し時の威嚇でデバフ、即座にボルトチェンジで削り、最終版には高いSから10万ボルトで相手を一掃すること。これが実現できれば文句なしのメガ枠たりうる。

ということで完成したのがこの形

メガライボルトライボルトナイト(いかく・おだやか)

175(236)-×( )-102(12)-156(4)-132(156)-168(100)

10万ボルト/ひかりのかべボルトチェンジ/まもる

ぽけっとふぁんくしょん!

Sメガ時最速100族抜き、H16n-1でめいっぱい、D11n、残りB。
めざしたのはこの構築のおだやかサンダー。S操作はできないが威嚇役としてサイクルを支える。さらに光の壁を採用したことで、盤面に置き続けなくても特殊方向の打ち合いを優位にしてくれる。
素早さは100族抜きまであれば十分。ガルーラやリザードンの上を取ることには大きな意味があるが、それ以上は全くもって必要ない。速い相手の上を取って行動することよりも、上を取られても一発耐えて行動できることの価値の方が非常に高いためである。
耐久振りであること、光の壁を貼っておけることで自身の後投げしやすさは飛躍的に向上。サイクルのセキュリティホールと化していた姿はもはや無く、堂々と屋台骨を担う存在となった。
味方の打ち合いを有利にしてくれるためダメージレースを優位に進めることができ、それにより相手がメガライボルトの圏内に入る圧倒的好循環。
かくして目指した通りデバフ役、削り役、スイーパー役の全てを1体で実現することができた。

構築も何種類か試したが、最終的には冒頭の形に落ち着いた。
2枚めの威嚇枠は最も性能の高いランドロス。地面耐性があるためライボルトと縦の相性がよく、いわゆるとんボルチェンの動きも可能。何より光の壁下のチョッキランドロスが強すぎた。
S操作役はラティアス。良好な耐性耐久がサポートを受けて更に強固に。いやしのはどうがとにかく強力で、壁と威嚇下において2~3ターン分のダメージ蓄積を一瞬で無に帰してくれる。
メインアタッカーはニンフィア。威嚇ととにかく相性がよく、またハイパーボイスで雑に削って無理やり後続の圏内に押し込める。
スイーパー枠は長らくハッサムだったが、結局ファイアローに。技威力は正義である。
構築がいわゆるスタンパである以上、ギルガルドは外せない。
本来であれば猫騙し役を採用したいところだが、6枠どこを削っても構築のパワーが足りなくなる。そのためギミック系の構築相手にはラティアスギルガルドでなんとか頑張ることしかできない。このあたりはどうしてもメガライボルトの限界を感じる。
久しぶりに1から考察を進める楽しさを味わうことができ、その上でだいぶ高い完成度の構築、そしてメガライボルトの配分にたどり着けたため大変満足している。

【個別解説】

ライボルト 175-x-102-156-132-168(おだやか、メガ時)
言いたいことは構築の経緯の項で語った。サイクル系構築のメガライボルトはこれ以外ないと思う。
構築のスタートであり、立ち回り上の最重要ポケモン
メガ前の受け出し性能はほんとに最低限。基本的には初手で投げてメガシンカする。
間違っても相手にでんきタイプがいるからと言ってメガを切らずにひらいしんのままでいようとは思わないこと。メガ前ライボルトが盤面にいる時点で相手の技選択にかかわらず敗北一直線である。
足りないところはあるし、メガガルーラより強いなどとは口が裂けても言えないが、5世代からずっとサイクル回してるようなサイクル人間には非常に魅力的な性能であることは間違いない。
攻撃技は電気技のみ。かえんほうしゃやめざめるパワー氷がほしいと思ったことはない。ことトリプルバトルにおいては、半端な火力で半端に技範囲を広げてもあまり良いことはないと思う。
ひかりのかべはバークアウトの7000兆倍くらいつよい。


ファイアロー  185-146-91-x-89-147(いじっぱり)
いつものかんじで基本的にサイクルには参加せず、消耗した相手を討ち取る。
Sをだいぶ削ってスイーパー性能が低下したライボルトの分を補って余りある活躍。
トリックルームを貼られても威嚇と光の壁で無理やり打ち合いに持ち込めばあとはファイアローがなんとかしてくれる。
ラティアスのいやしのはどうを受け体力の限界を超えてブレイブバードを連打する様はまさしく不死鳥の輝き。
ブレバフレドラ以外の技は何でも良いと思うが、あると便利なちょうはつ、ねこだましがない構築のため最低限抗えるファストガードとした。


ランドロス 195-165-120-134-109-113(きまぐれ、非理想)
いつものパメラさんのやつ
一番信頼している威嚇枠。
遂行技であるだいちのちから、がんせきふうじが確定。サイクル性能確保のとんぼ返りと、相手のランドロスを削れるポケモンが他にいないのでめざめるパワー氷で4枠。
がんせきふうじによるS低下の恩恵がそこまで大きくないのでストーンエッジの方が良いかもしれない。
まあいつもどおりとてもえらい。
この構築においては光の壁といやしのはどうによりわけがわからないくらい硬い生き物になることもしばしば。あまりに頼もしいポケモンだった。


ラティアス  175-x-121-131-152-178(おくびょう)
サイクルの要であるメガライボルトと並び、盤面維持の要を担い本構築の中核をなすポケモン
ラムのみ、ほえるで最低限のトリパやギミック構築耐性も担う。
配分は5世代からそのままだが色々耐えてくれる。とてもラティアスらしくて好きな配分。
威嚇、光の壁といやしのはどうの相性がとにかく良く、相手が2手3手使って落としにくるところを回復させ一気に優位を形成する。
メガライボルトより速いのもポイントで、いやしのはどうを受けてからボルトチェンジで退くことで次のサイクルに備えることができる。
高耐久高耐性がおいかぜミラーにおける「相手においかぜさせて次のターンにこちらがおいかぜすることで後の有利ターンを作り出す」動きの実現を容易にしてくれるため、単においかぜ要員としても優秀であった。
攻撃技はテラキオンモロバレルを殴れるサイコキネシス。どちらも構築全体で処理ルートが限られるため、りゅうのはどうよりも優先した。
いやしのはどうについては、ゴチルゼルやピッピといった遅いポケモンの場合一切手に馴染まなかったがS110から使用する場合は上々の使い勝手だった。
今回の構築で強かったのはもちろん、今後も使いたいと思える活躍ぶり。


ギルガルド  136-x-170-112-170-112(ひかえめ)
スタンパを組むときに便利そうな画像を眺めていたところギルガルド枠が足りていないことに気づいたため、ギルガルド枠として採用。
すごいトリプル勢っぽい文章だ。
「だいたいのことは立ち回りでなんとかする」が信条のスタンパにおいて、耐性、ワイガ、鋼打点、霊打点のどの要素も対応力を格段に向上させてくれる。
ありとあらゆる構築相手に、ありとあらゆる場面で選択肢を大幅に広げてくれるどこまでも頼れるポケモン
一致技2つとワイドガード、キングシールドのいずれも切れないため技枠は確定。
配分と持ち物も対応力、立ち回りの安定感の観点からCS振り、きあいのタスキ1択である。


ニンフィア  201-75-99-165-150-80(ひかえめ)
その辺に転がっていた個体のため配分意図不明。B方面色々耐えるメガネ用だったと思う。
威嚇と相性が良い削り役として採用。こだわりメガネだと立ち回りが窮屈になりがちだったためせいれいプレートとなった。
御多分に漏れず壁、威嚇、いやしのはどうの3重サポートにより生存力が高く、その上で1ターン生き残るごとにハイパーボイスが放たれる。
文句なしのメイン火力で、C無振りメガライボルト、だいちのちからランドロスという火力控えめ組の分もゴリゴリ削る重戦車。
火力役のためハイパーボイスムーンフォースは確定。こだわらない理由であるまもるが3枠目。どうせふういん通した時点でニンフィアが守れるかどうか関係ない感じで旗色悪いしみきりよりもPPが多いまもるの方が強いっしょ。
4枠目はなにかに使うかもしれないでんこうせっか。パーティ全体で低めのSを気持ち補う目的もある。


【反省点】

スタン系の構築相手には十二分に立ち回れるが、ギミック系統相手にはやや弱い構築となった。ラティアスにはオボンをもたせたほうが絶対強いが女々しくラムのみで抵抗を試みているあたりにあらわれている。
先に述べた通り、猫騙し役を入れることで改善は見込めるのだが、猫騙し役を入れられるほど構築の余裕がない。
ラティアスは言わずもがな、ファイアローニンフィアを抜けば火力が足りなくなり、ギルガルドを抜くと対応力が落ちすぎる。ランドロスカポエラーズルズキンにすると数値が足りなくなってしまい押し切られることが多くなってしまう。
メガガルーラメガライボルトを両採用できればこの問題は解決できると思われるが、残念ながらそうではない。
色々組み替えれば解決の糸口も見えるかもしれないが、一通り触りきったと思うので今はここが限界ということで。

メガライボルトTIPS】

初手スカーフランドロス対面は「メガライボルト側が有利」である。
スカーフランドロスの場合、ことトリプルバトルにおいては地震の価値はそう高くない。味方を巻き込むリスク、ワイドガードのリスク、威嚇と全体技補正による威力の低下といった要素により地震は撃てないか、撃たれたところで(メガライボルトはそこそこ削れてしまうが)さして困らない。岩なだれも威嚇が入った状態となるためよほど怯まされない限りはこれも困らない。よってランドロス側の最適解はとんぼ返りになるわけだが、この場合とんぼ返りのあとにこちらがボルトチェンジで動くことになり、有利盤面を作りやすい。
以上の理由により、初手におけるスカーフランドロスメガライボルトの対面は、仮に電気技しか持っていなかったとしてもメガライボルト側が有利である。恐れずボルトチェンジを押そう。